施設概要

大阪広域環境施設組合鶴見工場建替・運転委託事業の概要

 大阪広域環境施設組合鶴見工場建替・運転委託事業とは、平成2年3月に竣工後、約33年間稼働したごみ焼却工場である鶴見工場を、新たな施設に建替え、20年間の運転を民間事業者に委託するものです。
 本事業の実施にあたっては、新施設の設計・施工並びに運転管理を民間事業者に一括かつ長期的に委ねる公設運転委託方式を採用することにより、民間事業者の有する経営能力及び技術的能力を活用して効率的かつ効果的に設計・建設・運転を行い、循環型社会形成に向けたごみの適正処理、効率的なエネルギー回収、環境負荷の低減、地球温暖化防止対策の推進などの課題に対処するとともに、公共サービスの水準の向上を図ることを目的としています。
 鶴見工場建替工事につきましては、カナデビア・大林組特定建設工事共同企業体が実施し、令和11年3月の竣工に向けて工事を進めています。

敷地面積 約24,000m²
建築面積 約9,700m²(予定)
施設規模 310t/日×2炉
ごみ処理
システム
  • ストーカ式焼却炉
  • (全連続焼焼方式)
ボイラ仕様
  • 蒸気温度 450℃
  • 蒸気圧力 6MPa
発電効率 27.82%(設計点)
発電機能力 約21,000kW

鶴見工場配置図

鶴見工場配置図

※イメージ図です。設計・工事進捗に伴い変更となる可能性があります 。

鶴見工場建替工事範囲

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1.工場外観

地域環境を踏まえて、周辺と調和した景観

鶴見工場

鶴見工場鳥観図(南東側)

  • 住宅側の圧迫感を低減するために、低層の来場者エリアを南側に、高層の工場棟エリアを北側に配置
  • 工場群と調和するようグレーを基調とした外壁
  • 壁面に水平ラインを採用し高速道路への圧迫感を低減
既存鶴見工場との比較
既存鶴見工場(南東側)
鶴見工場(南東側)

既存鶴見工場との比較

※イメージ図です。設計・工事進捗に伴い変更となる可能性があります 。

2.工場周辺

(1)東側は大通りの並木道と一体的な緑地空間

工場周辺

鶴見工場(南東側)

鶴見工場(東側)並木道

鶴見工場 (東側)並木道

 敷地内の緑化は、区の花や鶴見緑地の植生を配置することで、地域住⺠に親しまれる緑の環境を提供します。

鶴見工場 (東側)ポケットパーク

鶴見工場 (東側)ポケットパーク

 工場東側の敷地の一部をポケットパークとして開放することで、大通りの並木道との一体的な緑地空間を創出します。

(2)南側は敷地沿いに緑化フェンスなどを設置した景観

南側は敷地沿いに緑化フェンスなどを設置した景観

鶴見工場(南側)

鶴見工場(南側)

鶴見工場 (南側)

 南側敷地沿いに緑化フェンスの設置や高木を配置し、歩道側に緑を感じられる空間とします。

鶴見工場 (南側)

鶴見工場 (南側)

 ごみ収集車のプラットホーム出入口に覆い壁を設置し、風の通り抜けによる臭いの拡散を防止します。
 ごみ収集車の車路に目隠しルーバーを設置することで、景観に配慮した計画とします。

※イメージ図です。設計・工事進捗に伴い変更となる可能性があります 。

3.管理棟

(1)Nearly ZEB相当の性能で、管理棟で必要なエネルギーを削減

Nearly ZEB相当の性能で、管理棟で必要なエネルギーを削減

Nearly ZEBについて

 省エネ設備の導入や断熱性を向上させ、省エネ(51%削減)と創エネ (25%創出)により、管理棟で必要なエネルギーを76%削減し、Nearly ZEB相当の省エネ性能を確保します。

ZEBとは?

 Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、「ゼブ」と呼びます。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。

 ZEBは、省エネと創エネで年間の一次エネルギー消費量が0%以下の建築物であり、Nearly ZEBは、ZEBに限りなく近い建築物として、省エネと創エネで年間の一次エネルギー消費量が25%以下の建築物のことです。

ZEBとは?

(2)災害時に周辺住⺠への給水栓の開放と電力の供給

災害時に周辺住⺠への給水栓の開放と電力の供給

管理棟駐車場

 災害等による断水時は、管理棟駐車場側に設置する災害時用給水栓によって、周辺住⺠の皆さまに飲料水を提供可能とします。

災害時の給水の流れ

災害時の給水の流れ

 管理棟に蓄電池を設置し、停電時でも避難所を利用する周辺住⺠の方がコンセントで充電可能です。

 蓄電池は管理棟屋根などに設置する太陽光発電パネルにより給電するため、ライフライン途絶時でも、電力の供給が可能です。

停電時の蓄電池の活用

停電時の蓄電池の活用

※イメージ図です。設計・工事進捗に伴い変更となる可能性があります 。

4.工場棟

工場棟を機能ごとに分節化し、既存工場のデザインを継承

鶴見工場(南東側)

鶴見工場(南東側)

工場棟一体イメージ
右
工場棟一体イメージ

工場棟一体型と分節化のイメージ

 ごみ処理施設の機能(ごみピット、炉室、蒸気タービン復水器)ごとに、建物ボリュームを分節化し、既存工場のデザインを継承します。

※イメージ図です。設計・工事進捗に伴い変更となる可能性があります 。

5.ごみ焼却設備

最新の技術を用いて安心安全な施設稼働

施設規模

620t/日(310t/日✕2炉)

ボイラー蒸気温度・圧力

6MPa✕450℃

発電効率

27.82%(設計点)

発電機能力

約21,000kW

鶴見工場 施設概要・ごみ焼却の流れ
ごみ焼却の流れ

※イメージ図です。設計・工事進捗に伴い変更となる可能性があります 。

6.見学者設備

(1)見学者設備を設けてごみ焼却工場について学習

見学者の興味と関心を得られるよう、実物の展示や断面模型を設置予定です。

 見学者の興味と関心を得られるよう、実物の展示や断面模型を設置予定です。

マッピング映像を使用することで移り変わる町のイメージを立体的に学習できます。

 マッピング映像を使用することで移り変わる町のイメージを立体的に学習できます。

見学者設備

(2)見学者設備としてメタネーション装置を設置

 焼却で発生した排気ガス中から二酸化炭素(CO2)を回収し、二酸化炭素(CO2)と水素(H2)から都市ガスの主成分であるメタンガス(CH4)を合成するメタネーション技術を、見学者の啓発設備として設置します。

メタネーション技術とは?

メタネーション技術とは?

 水素と二酸化炭素からメタンガス(CH4)を合成する技術です。再生可能エネルギー由来の電力を用いることで、化石燃料によ らないカーボンニュートラルなメタンガスが生成可能です。

※イメージ図です。設計・工事進捗に伴い変更となる可能性があります 。